こんにちは、ケノシュです。
今回は照明のお話です。
間取りが完成すると、打ち合わせは次のステップである照明、コンセント等の電気図面に移行します。
私は間取りを組んでいた頃は照明について無頓着でしたが、照明について調べれば調べるほど、その奥の深さに気が付きました。
そもそも私が照明計画に求める大前提として「明るい家」というものがあります。主観的なものなので人によるとは思いますが、私は一般的に謳われている必要明るさでは満足できません。6畳の部屋に6畳用のシーリングライトをつけた場合、私は暗いと感じます。(何かの疾患かな…)
ですので、我が家では徹底的に明るい家を目指しました。
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目次
LEDキャンペーンについて
i-smartで建てる場合、LEDキャンペーンというものをやっています。数年前からずっとやっているようで、いつまで続くのかは分かりません(笑)一条工務店は自社でLED照明も作っており、LED照明キャンペーンというのは自社のLED照明を比較的安価でつけられますよ、というものです。配線代やスイッチ代は別途かかるようなので、メーカー品採用との差は照明本体のみとなります。
具体的には¥3,000/坪(延床面積)で一定数の照明をつけてくれる、というものです。
言い方を変えると、一定数の照明を¥3,000/坪の金額でまとめ売りしてくれる、というものです。その際、普通に一条から購入するより割安にしてくれるようです。
坪数と部屋数から本社が計算し、ダウンライトが何個、何畳用のシーリングライトが何個と決められ、個数内であればどこにどうつけようと構いません。
我が家の場合は下図のようになりました。各々の照明の値段も記載されています。

キャンペーンで付く照明の合計金額を計算してみると・・・
¥129,000
キャンペーン金額は¥167,160ですので、これだと一条のLED照明を個別に買ったほうが安いのでは!?他のブロガーさんの報告だとキャンペーンのほうが1~2割安くなるらしいので、何かの間違いだと思いますが何の間違いだかは分かりません(゚∀。)
ま、それはさておき。
そもそも、多少割安になるとして、一条のLED照明はお得なのかを検討してみました。結論から言うと、一条には申し訳ないのですが私にはお得とは思えません。
例えば一条の屋内用ダウンライト昼白色100W(フラット天井用)は705lm/9.3Wであり、効率は75.8lm/Wとなります。お値段¥3,200。
同性能のパナソニックのダウンライトではLGB74505LE1というものがあり、810lm/7.4Wで効率は109.4lm/Wとなります。一条経由で購入する場合はお値段1/2なので¥5,500÷2=¥2,750

値段も性能もパナソニックの方が上です。更にシーリングライトを除き、一条の照明は調光機能非対応ですが、パナソニックであれば1%~100%の微調光機能付きのものも¥3,250(半額で)です。
シーリングライトについても、一条の12畳用のシーリングライト(調光、調色機能付き)が¥11,000ですが、パナソニックのLSEB1072が価格コム最安値が¥8,200(記事作成時)です。アイリスオーヤマ製なら¥5,000台からあります。

照明の主流が蛍光灯からLEDに移ってまだ間もなく、現在LED照明業界は成長期です。各メーカーがしのぎを削って新商品を開発しており、毎年新しいカタログが発行されますが、年々の性能の向上がものすごいです。この流れに一条工務店がついていくのは容易なことではなく、個人的には一条製のLED照明にアドバンテージがつくのはかなり先の成長が一段落した頃になると思います。
照明計画の重要性
LED照明でよくあるのが”予想より暗い”というもの。特にダウンライトだけで明るさを確保する場合などに多いようです。
LED照明は電球と違ってLED交換不可タイプが大多数で、資格が無いと自分で交換すらできません。もし暗いということで家の完成後に増設・交換しようとすると業者の電気工事が必要となってしまいます。ちなみにシーリングライトタイプのものは普通に交換できます。
余談になりますが展示場の照明配置を参考にしてはいけません。あれは日中に窓からの光が入る状態で使用する前提で設計されており、全体的に照明数は少なく、またキッチン上に電球色のダウンライトを設置するなど実用性よりも”見せる”ための配置になっています。
建築計画では間取りにばかり意識が行ってしまいがちですが、打ち合わせを進めていくうちに照明計画は非常に重要と感じるようになってきました。どんな良い間取りを組んだとしても、暗くて住みにくくてはもったいないです。その間取りを活かすために照明計画が大事だと。
自戒の意味も込めて間取りに費やした勉強量と同じくらい、照明も勉強すべきと思います。間取り作りが一段落して気が抜けがちな時期ですが、ここでもうひと踏ん張りが必要です。
なぜなら資料(カタログ)が膨大だから(´・ω・`)目を通すだけでも一苦労だぜっ・・・
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調光機能付きの照明にすれば設定次第でいくらでも暗くすることができます。しかし暗い照明をつけた場合、あとから明るくすることはできません。またLEDは使用期間とともに少しずつ明るさが落ちていく特性があります。4万時間とか6万時間と言った寿命というのは明るさが新品時の70%以上を保つ時間とされています。
すなわち、私は調光機能付きの照明で多少明るめに計画するのが良いと考えました。
メーカーの照明を一条経由で買うべきか、施主支給すべきか
一条工務店はパナソニック、KOIZUMI、DAIKO、ODELICの4つの照明メーカーと提携しており、このメーカーの商品であれば定価の50%オフで購入できます。前述のダウンライトが一例です。ちなみに、この4社以外の照明を採用したい場合は、適合するスイッチや配線の都合からできない可能性もあるので設計士さんに相談する必要があります。

照明の打ち合わせ段階に入るとパナソニックの分厚いカタログを渡されますが、他のメーカーのカタログも借りられますので全て借りることをおすすめします。私はパナソニックだけでは満足行くものは揃いませんでした。なお一般の人には入手はできないカタログですが、ネット上で公開されており誰でも見ることができます。
さて、照明は施主支給することもできます。ネット通販だと定価の30~40%程度の非常に安い値段で購入できることがほとんどです。
前述のパナソニックのシーリングライト「LSEB1072」は定価¥29,000で一条経由で購入しても¥14,500ですが、価格コム最安値は¥6,980(記事作成時)です。一条経由と実に7,000円以上の差があります。
施主支給するときの注意点は、取付費¥1,000がかかることです。それだけです。不具合時の保証の問題もあるのかなと思いましたが「結局メーカーさんに問い合わせるので同じですよ」とのことでした。
ダウンライト等は取り付けに電気工事士の資格がいるため必ず取付費がかかります。ですので、「(定価の半額)-1,000円」以下で購入できるのであれば施主支給のほうがお得です。シーリングライトの場合は引掛シーリングに自分でカチッと取り付ければ取付費¥1,000はかからないとのことで、半額以下で購入できるのであれば施主支給のほうがお得ということになります。
i-smartで取り付けできる照明
下記の照明は取り付けできません。私の場合はダウンライトでボトルネックになりました。
・M型(または一般型)ダウンライト
・断熱施工不可の照明
・埋め込み必要高>105mmの照明
・壁埋込タイプの照明
・床埋込タイプの照明
リアルタイムで建築現場を見た感想としては「壁埋込タイプの照明」は取り付け可能な気がします。石膏ボードを必要分だけくり抜いて、そこに設置するだけなんだから作業としては簡単です。ただ、壁内柱によって取付部位を限定されたり、壁の厚み以下の大きさの照明しか取り付けられないなど制限はあると思いますが。
希望される方は稟議にかけてもらってみてください。
稟議を通らず、どうしても取り付けたい場合は、家が建ち始めてから現場で実際に作業する大工さんや電気屋さんにお願いするのがいいと思います。実際にいろいろお願いした経験上はこの程度の作業であれば、頼めばやってくれると思います(多分)。
ただし照明本体は施主が用意する必要がありますし、追加料金も取られると思います。さらに図面には存在しない照明ですので、スイッチをどうするかという問題が発生します。これについては照明の取り付け予定場所にスイッチでon/offさせるコンセントをあらかじめ計画しておき、「コンセントをキャンセルして代わりに照明をつけてください」とお願いするといいと思います。
各照明メーカーの特徴、我が家での採用
ものすごく主観混じりですが、照明を見比べていく中で感じた印象を書いていきます。我が家で主に検討したのはダウンライトについてなので、そこを中心とした内容です。
【パナソニック】
最大手。製品の信頼性は非常に高い。一方で値段は他社よりやや高めで、無難な外観の製品が多い。美ルックという食べ物や人肌がきれいに見える機能を搭載したシリーズがあり、オススメ。ただし美ルックのものはエネルギー消費効率が低め。なおパナソニックのダウンライトでi-smartで採用できるものでは100型相当(800lm前後)が最も明るく、それ以上の明るさの商品がありません。
→2018年の新商品からより明るいものも出てきたようです。詳細はパナソニックのHPから。
我が家では美ルックの照明をダイニングのペンダントライト、ダウンライトで採用。
【KOIZUMI】
フェードイン/アウト点灯が得意で、廊下や玄関先の人感センサー照明が一気に100%になるのではなく、徐々に明るくなるというのが最高にお気に入り。また、Fit調色ダウンライトと言って調光・調色を独立して調節できるダウンライトがあります。
なお、i-smartで採用できるダウンライトの中で最も明るい製品↓を作っているのもここ。


人感センサーには「マルチタイプ」と「on/offタイプ」の2種類があり、前者は夜間ほんのり点灯という常夜灯の機能を持ち合わせています(もちろんオフにもできます)。フェードイン/アウト点灯はHPでは両方とも対応しているような記載ですが、カタログやセンサーの説明書を見ると「on/offタイプ」の方にはフェードイン/アウトの記載がなく、この記事の作成時点では恐らく対応していないと思われます。なので人感センサーは「マルチタイプ」にしておくことをおすすめします。
我が家では廊下や階段、屋外のセンサー照明はKOIZUMIのマルチタイプに統一。さらにFit調色ダウンライトをリビングに採用しています。
【DAIKO】
調光タイプのダウンライトはエネルギー消費効率が低めのものが多いのですが、DAIKOの高天井用ダウンライト(DDL-4917、4918、4971)は100lm/W前後の高効率を維持しつつ調光対応、しかも最高光度1280~1400lmと非常に明るい製品です。我が家ではキッチンのメイン照明として採用しています。また明るさとエネルギー消費効率、および価格のバランスが良く、トイレ、玄関、洗面・脱衣所、階段やWICのメイン照明として調光機能をつけずに採用しています。
【ODELIC】
非常にオリジナリティのあるオシャレ度の高い照明をたくさん扱っています。我が家での採用はありませんでしたが、凝ったデザインの照明を求めている方はカタログ必見です。
その他
・電球式のLEDダウンライトはどのメーカーのものも不可でした。よって市販のLED電球をi-smartの照明として採用することは不可能です。
・どのメーカーも色温度は2700K(電球色)、3500K(温白色)、5000K(昼白色)の3つしかありません。私が好きな色は3000Kという色温度なのですが、これを叶える照明はありませんでした。正確にはあったのですが採用不可のM型ダウンライトでした。でも調色機能付きのダウンライトで近似再現できます。3000Kというのはどのような色かと言うと、非常に薄い琥珀色の色合いです。心に落ち着きを与える色温度と言われています。飲食店で採用されていることが多い色ですね。
・メーカーのHPから各照明の取扱説明書をダウンロードできます。採用する照明についてはカタログだけでなく、取扱説明書も必ず読み込んでから採用することをおすすめします。
・lm(ルーメン)というのはLEDから発せられる全光束の合計値で、同じルーメン数でも照射範囲が狭い(集光タイプ)ほうが照射部位は明るくなります。また明るさを単純に足し算できるため、例えば760lmの照明2個で1520lmの照明1個と同等の明るさとなります。
・壁を明るくするとヒトは部屋を明るいと感じます。逆にいくら地面を照らしてもダメです。なのでダウンライトは壁際に設置すると良いそうです。
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実際に建築したら照明具合のレビューもしたいと思います。
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